31/07/2025
私たち人材紹介コンサルタントの世界では、管理職からプレイヤーとして転職されることがよくある業界です。一方で、管理職にこだわるあまり転職に失敗したなんていう話は、業界問わずよく聞かれます。
様々な人生の転機において、「これまで培ってきたものを捨てる勇気」は、時として新しい道を開くきっかけみたいなものになったりするのではいかと思います。
「管理職か?プレイヤーか?」
私が転職の支援をさせて頂く方々の中にも、「管理職を続けるか?」「プレイヤーとして働くか?」で迷われている方が時々いらっしゃいます。
人材紹介業界を広く見回しても、50代で管理職として活躍されている方は一握りではないかと思います。
一方で、50代でもバリバリのコンサルタントとして活躍される方が多い業界ですので、迷われている理由にもよりますが、基本的にはプレイヤーに戻れるなら早いうちに戻って、個のスキルで稼げるようになる方が、60代でも一定の収入を得たりすることができるのではいかと思います。
私の場合、40歳過ぎまで役員としてマネジメントや経営に偏った経歴だったため、いざ役員を外れることになったときは、「マネジメントとして転職するか?起業して一兵卒から始めるか?」で大いに悩みました。
「マネジメント専任では腕がなまる」
結果的に起業を選んだ私ですが、起業した当初はプレイヤー業務から離れすぎていて、スケジュール管理は間違うし、タイピングスピードも遅いし、字を書くのも遅い、なんだか年寄りになったような気分でした。
前職では、議事録を書く人がいたり、大量の求人情報などをPCに打ち込むこともなく、アポの前には部下が声をかけてくれていたので、環境に甘えたツケが回ってきたのです。
それでも何とか続けていくうちに、どんな業務も一人でそこそこのスピード感で行えるようになりました。やはりやり続けていれば慣れてくるものですね。
人材紹介業務においても、特に求職者の方との面談では、最初は上司気分が抜けなかったのか、何かと上から目線のアドバイスになり、ある人からは「井川さんは失礼なので、今後のサポートは結構です」とはっきり言われたのは相当ショックでした。
「目先のポジション、年収に捕らわれない」
転職相談を受けていると、現在部長職なので引き続き部長職以上のポジションがいいと仰る方がいらっしゃいます。
もちろん部長まで昇格されているだけあって、社内からの信頼も厚く、仕事に情熱を傾けてきたこともわかります。
ただし、人によっては、「その会社だから部長職が務まる」という方も少なからずいらっしゃいます。そのような方の場合、転職するには本来は一つポジションを下げて転職し、転職先で評価されてから昇格したほうが、トータル的にはキャリアップに繋がるように思います。
しかし、プライドが高くポジションを下げたくない、年収ダウンも絶対に受け入れたくないという方が一定数いて、結果的に「ポジション」や「年収」を重視するあまり、その他の点がミスマッチしており早期離職に繋がったり、転職回数を刻んでしまっている人がとても多いように感じます。
「捨てる勇気、下がる勇気」
話を人材紹介の業界に戻しますが、この業界でキャリアアップをしていくと、行きつく先としてエグゼクティブサーチなどの世界があります。
エグゼクティブサーチではなくても、ミドルクラス以上の求職者を対象に質感高く人材紹介を行っている世界では、あまりKPI管理や進捗管理などを上司が行う必要がありません。
各コンサルタントはセルフマネジメントができ、案件のマネジメントもできるからです。
つまり、人材紹介の業界でマネジメントが必要な世界は、若い社員や未習熟な社員が多い組織、若しくは急成長をしている会社などが対象になります。
そのような会社は必然的に30代、40代のマネジメントを求めるでしょうし、できれば20代でもマネジメントができる社員を優遇するでしょう。
40代、50代のキャリア戦略として、マネジメントコースを選ぶことはその道が必然と狭くなることが明確です。
ある程度の年齢まではキャリアの幅を広げるためにもマネジメント経験はとても良い経験になると思いますが、ある一定の年齢以上になったら一兵卒に戻る覚悟が必要かもしれません。